この記事では、ネットショップを運営するにあたって、代金引換払いやコンビニ後払いなどの「後払いの性質を持つ決済方法」における注意点などを私の体験談も交えて解説しています。
ネットショップにおける支払方法

皆さんは、ネットショップで何か商品を購入する時にどのような方法で支払いを行っていますか?
ネットショップの決済方法としては、やはりクレジットカードによる決済方法が一番利用されているのではないでしょうか。
しかし、クレジットカードを持っていないと、ネットショップを利用できないというのも不便ですね。
クレジットカードの他にも代金引換払いや銀行振込、Pay Pay残高払いなど、現在のネットショップでは多彩な決済方法が利用できますし、ネットショップを利用する側にとっても、できるだけたくさんの決済方法があった方が利用しやすいと思います。
さて、ネットショップを運営する立場から考えるとどうでしょうか?
クレジットカードで決済した場合、商品を購入した時点で支払いが完了するので、ネットショップ側はすぐに商品を発送する作業にとりかかることができます。
しかし、例えば銀行振込やコンビニ払いによる支払いを購入者が選択した場合、支払いが確認されるまで商品を発送することができません。
ネットショップを運営する側にとって、代金引換払いや銀行振込、コンビニ払いなど、クレジットカードによる決済方法以外を設定した場合のリスクについて、解説していきたいと思います。
代金引換払いを決済方法に設定した場合:

クレジットカードやデビットカードを持っていない人が、ネットショップを利用する際に利用する決済方法の一つとして、代金引換払いがあります。
これは例えば郵便局のゆうパックを代金引換払いの専用伝票で商品を発送した場合、商品を届ける際に配達員の方が商品代金を回収し、のちに差出人であるネットショップ側のゆうちょ銀行口座や他の金融機関の口座に送金してもらうというものです。
商品が届けられた際、購入者が代金を支払って商品を受けとってくれれば何も問題がないのですが、ここで考えなければならないリスクがあります。それは、購入者が商品の受け取りを拒否する場合です。
代金引換払いで発送した商品が届けられない場合、差出人であるネットショップに返送されますが、送料は戻ってきません。つまり、ネットショップ側の負担となります。
「代金引換払い」で発送した商品が返送される理由
では、いったいどういった理由で購入者が商品の受け取りを拒否するのでしょうか?
3つの理由が考えられると思います。
- 理由① いたずらで注文した場合
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そもそも真に商品を購入する意図がなく、いたずらで注文したのであれば、商品の受け取りを拒否するでしょう。
- 理由② 注文後、気が変わった
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商品をしたときは本当に欲しくて購入するつもりだったが、商品が届くまでの間に気が変わって、いらなくなった。そのため、商品の受け取りを拒否した。
- 理由③ けがや病気など購入者に予想外のことが起きて商品を受け取ることができなかった
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きわめて稀なケースだと思いますが、たとえば商品を注文後、購入者に病気やけが等何か不測の事態が起きて自宅で商品を受け取ることができず、差出人に返送されてしまった。
以上のような理由が考えられると思います。
「代金引換払い」で発送した商品の受取り拒否に対する対策
理由③による、購入者に不測の事態がおきて商品が受け取れなかった場合は仕方ないとして、理由①や理由②に関しては、ネットショップ側ではどうしようもありません。
ただ一つの対策としては、「代金引換払い」の決済方法をネットショップ側で用意しないことです。
「代金引換払い」の支払い設定はおすすめしません。
私の体験談(代金引換払い)
私の体験談ですが...
私が運営しているネットショップでこんなことがありました。
私が運営しているネットショップでは、代金引換払いの決済方法はリスクがあると考え、代金引換払いの決済方法は用意していませんでした。
あるとき、ネットショップのお問い合わせフォームより、商品を注文したいがクレジットカードを持っておらず、なんとか「代金引換払い」で商品を送ってもらえないかという問い合わせがきました。
最初はお断りしていたのですが、何度が商品についての質問も含めてメールでやり取りするうちに、それでは今回だけ特別に「代金引換払い」で商品を発送することを承諾しました。
しかし、何か不安を覚えた私は商品を発送する前に、再度注文内容を確認するメールを送りましたが、結局返事は返ってきませんでした。どうやらひやかしで注文しようとしていたようです。
あのとき、商品をすぐに発送していれば受け取ることなく返送されていたんだなあと思うと、やはり「代金引換払い」の決済方法は私のネットショップでは採用できないと思ったのでした。
コンビニ払いを決済方法に設定した場合:

コンビニ払いには、二通りあります。
一つ目は注文を行った後、注文者が指定された期限までにコンビニで支払いを終え、ネットショップ側では支払いが済んだのを確認したあとに、商品を発送するものです。
二つ目は「コンビニ後払い」と呼ばれるもので、注文が入ったらネットショップ側はすぐに商品を発送し、購入者は商品が届いてからコンビニで代金を支払うというものです。
この支払方法は、購入者にとってみれば、無事商品が届くのを確認してから支払いをするので、商品の代金を支払ったのに商品が届かないといったリスクを回避することができます。
一方、ネットショップ側にとってみれば、商品を送ったけれど代金はちゃんとコンビニで払ってもらえるだろうか? という不安があります。
私の体験談(コンビニ払い)
私の体験談ですが...
私はショッピングモールのYahoo! ショッピングにも出店しているのですが、以前こんなことがありました。
Yahoo! ショッピングでは、コンビニ払いを設定することができ、私も当初はコンビニ払いを支払方法の一つとして設定していました。
ある日注文が入りましたが、購入者はコンビニ払いを選んだため、私の方ではコンビニで支払いが完了するのを待ってから商品を発送するように準備していました。
しかし、管理画面からは数日たってもまだ支払いを確認できません。購入者が支払いを完了すると、メールでも通知が来るはずなのですが届きません。コンビニでの支払期限が設けられているので、購入者はその期限までに支払わない場合、ネットショップ側から注文をキャンセルすることができます。
Yahoo! ショッピングからも、支払期限が近づいても支払いがない場合、支払いの催促のメールが送信されているはずなのですが、最終的に支払われずに、とうとう支払期限を迎え、私はこの注文をキャンセルしたのでした。
こんな状況を考えると、今回の注文はいたずら注文だったかもしれません。
しかし、この場合困ったことが一つありました。注文を受けた商品は在庫が一つしかなかったため、コンビニでの支払い期限がくるまでその在庫品を確保しておかなければなりません。
もし、その間に本当に購入したい人がいても注文ができないので、チャンスを逃したかもしれません。
この後、私はコンビ払いの支払い設定を解除したのでした。
私が運営しているような小さなネットショップの場合、代金引換払いやコンビニ払いなど、あと払いの性質をもつ支払方法はあまり馴染まないのだと感じました。